食欲
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ダイエットや体重管理のために極端に食事を制限する方法は、栄養バランスが悪くなったり、リバウンドの原因になることもあるので注意が必要です。

我慢や無理のあるダイエットはなかなか長続きしません。

食欲の暴走を抑えるコツ

例えば、ストレスが溜まると甘いものや美味しい焼肉を食べたくなったり、女性なら生理前に食欲が盛んになったりするものです。

私たちの食欲や行動は、脳から分泌されるホルモンに少なからず影響を受けています。

それならば、「食欲を抑える」ように働くホルモンのメカニズムを知り、食欲が暴走しない方法と、なるべく小さな負担で、上手に食事量をコントロールするコツをつかみましょう。

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食欲をコントロールするホルモンは主に2つあります。

現在、食欲と体重調節などにおいての研究は、主にレプチングレリンが中心となり、この2つのホルモンが大きく関わっていると考えられています。

脂肪細胞から分泌されるレプチンは、

視床下部にある満腹中枢を刺激することで、満腹感を感じ、食欲を抑えるように働きます。

また褐色脂肪組織でのエネルギー代謝を亢進することにより、体重増加を抑制すると考えられています。一方、

グレリン

は胃から分泌され、脳の視床下部にある食欲中枢が刺激されて食欲が増します。
レプチンやグレリンだけでなくインスリンやエストロゲンなどのホルモン、また神経伝達物質のセロトニンやヒスタミン、ドーパミン、他にもペプチドなども食欲に関わっていたり、お互いに影響しあっていることが明らかになりつつあります。
近年の研究で、脂肪細胞から分泌されるとはいえレプチンは、体脂肪が多いと、分泌されてもその受容体が鈍くなって食欲を抑えにくくなることや、特にヒスタミンはレプチンにより調節されていることがわかってきました。

しかしまだまだ明らかではない面もあり、これらの研究には、肥満からの生活習慣病を予防するためにも期待が寄せられています。

それでは以上のことを押さえた上で、3つのコツをご紹介します。

鰹だしに含まれるイノシン酸

などの旨み成分には満足感を高める作用があり、また出汁とともに食事をすると食べ物は長く胃にとどまり、満腹感や腹持ちが良いという研究報告があります。

出汁の原料となるカツオやマグロ、サバなどにはアミノ酸の一種ヒスチジンが含まれます。

こうした魚や出汁などを摂取し、体内のヒスチジン量が増えると、脳内で酵素によりヒスタミンに変わり、食欲を抑えるのではないかと考えられています。

またヒスタミンは食欲を抑えるだけでなく、交感神経を刺激して代謝が高まり、脂肪分解作用、エネルギー消費作用があるのではないかと考えられています。


これは出汁だけでなく、ヒスチジン含有量が多いタンパク質を摂取するほどエネルギー摂取量は少ない傾向が見られるという食事調査でも報告されています。


ヒスタミンが有効だからといってヒスタミンを投与しても、脳血液関門を通ることができないため、ヒスタミンそのものではなくヒスチジンを摂取することが有効だそうです。


もう一つヒスタミンを活用するためには、

噛むことも有効とされています。

 

噛む刺激で脳内に神経ヒスタミンが活性化します。


また脂肪細胞からレプチンが分泌され、ヒスタミンの作用を活性化すると考えられています。しかしレプチンが分泌され満腹中枢を刺激するまでに20分ほど時間がかかるので、できるだけゆっくり食べてよく噛むことがポイント。たくさん食べすぎてしまうと、意味がありません。


よく噛むためには、食物繊維の多い野菜や、海藻、マメ類、きのこなど、また弾力のあるコンニャクなども、お献立にとりいれると良いでしょう。またわざと少し大きめに食材を切ったり、やや固めに調理するなどして、よく噛むような工夫をしてみましょう。


そう思ってもなかなかよく噛むのは難しいという方は、カレーやチャーハンなどスプーンやレンゲなどで食べる料理や、麺類などの飲み込む料理にも注意してください。1回に口に入れる量がお箸で食べるよりも多くなりがちです。

同じ料理を食べるにしても、お箸で少しずつ口に入れて、飲み込んでからまた食べる、というようなことを意識してみてはいかがでしょうか。

例えばおにぎりやおかゆなど、トーストだけといった食事は、糖質が主体となり、また消化が良いものはすぐにお腹が空いてしまいます。

例えば、水溶性食物繊維を含むものは、水分を吸って膨らみ、満腹感を得やすくなります。また血糖値の上昇を穏やかにします。

水溶性食物繊維は、未精製の穀類やきのこ、ゴボウ、豆類、海藻類などに多く含まれます。ご飯などの主食に雑穀を混ぜたりするのも、量的にとりやすいでしょう。

またダイエット中ですと、カロリーを控えるために植物性の食品ばかり食べる人もいますが、肉や魚などからタンパク質や脂質も適度に食べることは栄養バランスを図るためには必要であり、また糖質と比べて消化に時間がかかるので満腹感が持続します。

この他にも、最近の研究では、

ウォーキング

などの運動をすることで食欲を高める「グレリン」を減らし、食欲を抑えるホルモン「ペプチドYY」が増えるという報告があります。

どのような運動がより効果的なのか、というような研究は今後の研究が待たれますが。

また 睡眠時間が短いとレプチンが減りグレリンが増えると考えられ、様々な研究でも

「睡眠時間が短いほど、食欲が増進し肥満になりやすい」

という報告があります。


しかしこうしてみると、偏った食事ではなく多様な食品を適度に、また規則正しい生活が食欲のコントロールにも大切だということであり、これは食欲のコントロールや体重管理だけでなく、美肌や健康にも役立つことといえるでしょう。