人が離れる

人間関係を壊しやすい人は、「自分は悪くないのに、どうして人が離れていってしまうのだろう?」と思ってませんか?実は大事なことを見落としていることが多いのです。「自分は悪くない」なんて思っていても、相手は「あなたのことが苦手」と思っているかも。

大人になると、怒られたり、注意されたりすることはイヤなので自然とそういう人からは遠ざかるようになるもの。

そのため、「注意しなし、文句も言わない人だから、大丈夫」と思って気楽に構えてしまう人と要注意です。

ちっとも大丈夫なわけではなく、相手は単に「言わないだけ」であることが多いからです。

だから、調子にのっていると、相手は一緒にいるのが苦痛になってくるので、よほど仲を改善しようと思う相手でければ、何も言わずに離れていってしまうのです。

誰も注意をしてくれないからこそ、自分で自覚することが大切!なのです。

では、人間関係を壊してしまう人が分かっていないことを検証していきましょう。

●相手の立場に立って考えることができない

一緒にいたくない人の代表と言えば、「自己中心的な人」です。

相手の気持ちを考えない、自分さえ良ければいい人です。

しかも、自己中の人に限って、自分が自己中であることに気付いていないから厄介です。

自己中な行動をしてしまう人の多くが、常に“自分軸”でしか物事を見ていませんからね。

「相手軸で見る=相手の立場に立って考える」というのは、いい人間関係を築くためにも、とても大切なことです。

●あなたから離れていく人は、どうしてあなたのことが苦手になってしまうのか?

それを知るためには、まずは、人が相手に対して不満を抱くことの多い、根本的な原因を分かっておいた方がいいでしょう。

人が不満を抱くことの多くの原因は、

「自分のことを大切にしてくれていない」と感じることがベースになることが多いのです。

だから、人と関わる時は、「相手にしていることを、自分がされたらどう思うのか?」ということを、常に考えないといけないのです。

「自分がされたら嫌なことは、相手にもしない」というのは、いい人間関係を築くために重要なことです。

自己中の人は、相手がどう思うか?よりも、「自分の都合」「自分の心地良さ」を優先してしまいます。

そして、ときに相手の許容範囲を超えた、身勝手な要求をしてしまい、嫌われてしまうのです。

けっして、意地悪をしているわけではありません。

本人に悪気がない分、自分がやっていることの過ちに気付いていないことが多いのです。

だから、厄介なのです!

さらに、相手に嫌われていることがわかっても「自分は悪くないのに!」とか、「あの人の考えがおかしいのだ」という判断をしてしまう人も多いです。

どうしてそんな、判断をしてしまうのでしょうか?

そこには自己中の人ならではの特徴があります。

自己中の人は大抵、自分の中の理屈、考えに固着して、「私は間違っていない」「私は正しい」と思い込んでいます。

 

●自分にとっての「正しさ」を武器に、正当化する

プライベートで人と過ごすときには、「正しい」「正しくない」「どっちがおかしい」なんて論争よりも、双方が気分よく過ごすことが一番大事なことです。

 自分の意向を正当化ばかりして、相手に不愉快な思いをさせていたら、いくらあなたが正しかろうと、 相手はあなたから離れていきます。

 だから、もしあなたが“自分基準の正しさ”ばかりを追及していく人生を選びたいのであれば、それこそ、

1人で生きていく人生」の選択を覚悟しなくてはいけません。

無理やり自分の考えを押し通そうとすれば、そんな人からは、人は離れていきます。

いつもあなたに合わせなくてはいけないのが、苦痛になるからです。

相手は、あなたの正しさを「正しくない」と思っていても、あなたに合わせるしか選択肢がないのであれば、そのうち「あなたとは一緒にいたくない」「あなたにはついていけない」
という選択をするようになるでしょう。

「正しさ」なんて、曖昧なものです。

そんな曖昧なものを盾に自分を正当化することが、正しい行為のわけはありません。

そんなことよりも、相手に優しくできる人の方が、人間関係においては正解とも言えます。
 

優先すべきものは、「正しさ」よりも「優しさ」です。

お互いに気持ちよく過ごすために、相手を気遣いながら、折り合いをつけることが、いい関係を築くためには大切なんですよね。

“自分にとっての正しさ”に固着する人は、もう1つ重大なミスを犯すことが多いものです。

この結果、本当に大切な人すらも失ってしまうのです。

あなたの「正しさ」は、相手にとっても正しいとは限りません。

 でも、「正しさ」や「正義」というのも、人によって変わってきます。

ですから、そこには正解はありません。




自分はそれを正しいと思っても、それは“自分の理屈”に過ぎないし、相手にとっては甚だ迷惑なことかもしれないのです。

 

●折り合いをつけない相手でも、一緒にいたくなる人に!

 お互いに譲歩し合って、折り合いをつけることが大切!
 

自分の正しさに固着する人は、「私は正しいのだから、間違っている相手が私に合わせるべき!」と思ってしまい、相手が不満を抱いていても、折り合いをつけたり、譲歩したりすることをしません。

これこそが、一番致命的なことです。

 なぜなら、“黙ってあなたから離れていく人”とは違って、正直に不満があることを伝えたり、きちんと注意をしてくれたりして、“あなたとの関係を改善していきたいと考えてくれる人”との関係すらも、壊してしまうからです。

 例えば、彼女と「次のデートでは、トンカツを食べよう‼」という約束をしていたとします。

デートに向けて、自分の頭の中では、トンカツを食べる準備ができて、すっかりその気でいます。

ところが、彼女が「さっき、テレビでラーメン特集を見ていたら、ラーメンを食べたくなっちゃったんだよね。やっぱりラーメンにしない?」と言い出したとします。

 そんな時、あなたが怒りながら、「今日はトンカツにすると約束したのだから、トンカツを食べるのを楽しみにしてた。絶対にトンカツがいい!」と言って、彼女を無理やりトンカツ屋に連れて行ったとします。

自分はトンカツを食べられて満足でしょうが、ラーメンを食べたかった彼女にとっては、その日は楽しくないデートになったかもしれません。

それで、良い関係が築けるでしょうか?

 

その時は、「まっ いっか」と彼女は妥協するかもしれませんが・・・

こんなことが度重なると、知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまうんです。

その場合、お互いの要望を譲歩し合って、「じゃあ、ファミレスで、トンカツとラーメンを注文して、それぞれ食べよう。少し分け合うってのもどうかな?」というように、お互いの要望が叶えられる方法を探すことは?

いかがでしょうか?

「私の言い分は正しいのだから!」と自分を正当化して、相手の要望を聞けないようであれば、だんだん相手は、あなたとは一緒にいたくなくなってくるでしょう。

そんな対応をしていたら、いい関係は築けないんですよね。

ストレスが溜まった彼女は去っていくかも知れません。

世の中に100%の正しさなんてものは存在しません。

この場合、「トンカツを食べる」という約束をしたところで、「約束を守って、何が何でもトンカツを絶対に食べなきゃいけない」なんて、そんな決まりはないし、正しさでも何でもありません。

「その都度、食べたいものを食べることの方が正解」だという人もいますしね。

それだけ「正しさ」なんて、あやふやなものなのです。

自分の正しさに固着しないためにも、それは知っておいた方がいいものです。

結局、人間関係においては、最終的には、「正しい、正しくない」ではなく、

「一緒にいたいか、いたくないか」が決め手となります。

例え、あなたが正しくても、相手が「一緒にいたくない」と思ったら、離れていくだけなんです。

だからこそ、相手に譲歩する姿勢を見せることは、とても大切なことなんです。

それこそ、自分の意見を通すことばかりしてしまうから、「自己中だ」と思われてしまうのです。

 「譲歩する姿勢を見せる」。

これこそが、自己中から抜け出せる秘訣でもあります。

ほんの少しでも「歩み寄る」という行為で、逆に相手の心が軟化して、「いやいや、やっぱり、あなたがしたいようにしていいよ」となることもあるものなんです。

 つまり、最後は「気持ち」の問題なんですよね。

相手が自分のことを大切に思ってくれていて、自分の意を汲んで歩み寄ってくれたのであれば、たとえ思い通りにならなくても、「その気持ちさえあれば充分!」と思うことだってあるのです。

例えば、先ほどの例でも、「じゃあ、ファミレスに行こう」となって、近くのファミレスを探したけど、なかなか見つからない。

あったとしても満席で入れなかったりしたときには、「やっぱり今日は、トンカツでいいよ!」という展開にもなり得るんですよね。

そのときは、相手もトンカツを食べることに納得できていることでしょう。

だから、最終的には「気遣いができるかどうか」が決め手なのです。

●まとめ

相手が「一緒にいたい」と思うような人になって、いい人間関係を築いていくには

・相手の立場に立って、物事を考える癖をつける
・自分の「正しさ」ばかりを主張し、押し付けない
・相手と折り合いをつける(譲歩する姿勢を見せる)
 の3つを心がけるようにしましょうね。

 相手が「一緒にいたい」「一緒にいても気が楽、楽しい!」と思うような人になって、いい人間関係を築いていきたいものですね。