どくだみ茶

どくだみ茶は、民間療法に使われることもあるお茶。ご自宅の庭に自生している『どくだみ』から手軽に作れる【どくだみ茶】。いったいどのような効能があるのでしょうか?どくだみ茶に含まれている成分のはたらきについて、紹介します。どくだみ茶を飲むときの注意点や、副作用も要チェックです。

どくだみ茶

『どくだみ茶』の効能

(薬草の本には、どくだみは、花の最盛期が収穫時期と書いてあります)
どくだみの生薬名は、十薬(じゅうやく)。多くの効能をもった素晴らしい薬草という意味です。

どくだみ茶として内服すると、高血圧や肩こり、便秘を改善し、免疫力を高める効果があると言われています。利尿作用もあるため、体内の毒素を排出して体調を整える効果が期待できるでしょう。

市販の『どくだみ茶』もありますが、自分で作ることもできます。

どくだみの地上部を刈り取り、風とおしのよい場所に吊(つ)り下げて乾燥してください。6~7月の開花期のものが、最も薬効成分に優れています。

できるだけ弱火で煮出し、どくだみ茶を作りましょう。

どくだみ茶は味に特徴があるため、飲みにくさを感じる人もいると思います。その場合は、冷蔵庫で冷やしたり、ほうじ茶などとブレンドしたりする方法がおすすめです。

A、血行促進
毛細血管は、加齢によって減りやすくなります。毛細血管の減少を抑えるには、血流をよくすることが第一だと考えられており、『どくだみ茶』を飲むことで血行促進や毛細血管の健康維持に役立ちます。

乾燥した『どくだみ』の葉には、血管を拡張する作用がある「クエルセチン」が含まれており、血流を促す働きがあります。さらに、血管を丈夫にする「クエルシトリン」や「ルチン」も含まれています

B、尿の排出を促す作用
尿の排出を促進する「カリウム」が豊富であるため、『どくだみ』は老廃物の排出をサポートしてくれます。尿には水分だけではなく、「尿毒素」といった血液中の老廃物が含まれています。

また、カリウムは摂り過ぎた塩分(ナトリウム)を身体の外に排出し、塩分の摂り過ぎを調節する作用も認められています。

C、整腸作用
ストレスや生活習慣の乱れで弱った胃腸に働きかけて、胃壁の炎症を抑制する作用がある「クエルシトリン」という成分が『どくだみ』に含まれています。

また、『どくだみ』は成長とともに含有量が増える「マグネシウム」には、腸内の便に水分を引き込んで、便をやわらかくする性質があります。そのため、排便しやすくなり、お腹の調子を整えるのに役立ちます。

D、アレルギー症状の緩和
『どくだみ』を水で抽出したものが、アレルギー性鼻炎や喘息に関わる「アナフィラキシー反応」を阻害し、アレルギー反応を抑制することが明らかになっています。

動物実験の結果であり、人間でも同様の作用が得られるとは言い切れませんが、花粉症や鼻炎で悩んでいる方は一度『どくだみ茶』を試してみてはいかがでしょうか。

『どくだみ茶』の効能は?

『どくだみ茶』に含まれる「カリウム」や「マグネシウム」の作用による体内の余分な水分や便の排出が、体重の減少につながることもあるでしょう。

また、『どくだみ茶』に含まれる「イソクエルセトリン」には、脂肪分解酵素を活性化し、体脂肪の分解を促すはたらきがあります。肥満気味の方がイソクエルシトリンを配合した飲料を飲むという実験で、腹部脂肪の面積が減ったことが明らかになっています。




 

どくだみ茶の飲み方

飲む量
『どくだみ』の茶葉を煎じて『どくだみ茶』を作る場合は、一日に使う茶葉の量は10~15gが目安です。500mlの水で煎じるのが基本ですが、飲みにくい場合は水の量を増やしても問題ありませんが、傷みやすいため、作った日に飲み切るようにします。

『どくだみ茶』は、飲み過ぎると副作用を引き起こすおそれがあるため、体調の変化を見ながら飲む量を調節してください。

飲むタイミング
『どくだみ茶』を飲むタイミングのオススメは朝です。『どくだみ茶』に含まれている「マグネシウム」が便に水分を集めてやわらかくし、朝の便通をスムーズにしてくれます。

『どくだみ茶』の効能に副作用はある?

『どくだみ茶』にはカリウムが多く含まれているため、腎機能が低下している方は摂取量に注意しましょう。『どくだみ茶』を飲み過ぎてしまうと、排便を促す作用が過剰にはたらき、下痢を引き起こすことがあります。お腹をくだしやすい体質の方がはじめて『どくだみ茶』を飲む場合は、量をひかえめにしましょう。

『どくだみ茶』は妊婦が飲んで平気?

『どくだみ茶』にはカフェインが含まれていないため、妊婦の方も飲むことが可能です。ただし、市販の『どくだみ茶』のなかには、ほかの茶葉が配合されていて、カフェインを含んでいる場合があります。『どくだみ茶』の原材料や栄養成分表示を確認してから飲みましょう。

また、『どくだみ茶』には子宮を収縮させるという副作用があります。妊娠初期の方は『どくだみ茶』を控えるようにし、中期~後期も飲み過ぎないように注意しましょう。飲む量については、主治医に相談して調整することをおすすめします。

『どくだみ茶』を飲んでみよう♪
民間療法に用いられることもある『どくだみ茶』には、利尿作用や整腸作用など、身体によいさまざまなはたらきがあります。そのままだと独特の匂いがありますが、乾燥させることで和らぎ、口にしやすくなりますよ。

ただし、身体によい作用があるからといって、摂り過ぎには注意が必要です。お腹をくだす場合があるので、体調を確認しながら飲んでください。

『どくだみ茶』の作り方

1.
花が咲いているどくだみを根元から刈り取る(根っこは捨てる)。

2.
キレイにどくだみを洗い、片手で程よく握れるほどを一束とし、根元から1/3ぐらいの部分をがっちりしばる。

3.
タオルなどで粗方水気を除き、風通しが良い日陰につるしてカラカラになるまで干す。

4.
乾燥したどくだみをハサミで3センチ程度にカットすると、出来上がり!

乾燥したものを茶筒にいれ、きゅうすでお茶を飲むときに、ひとつまみ入れて飲むだけで簡単です。。