結婚式
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子どもが進学や就職で家を離れ自立して巣立った後に、空虚感に襲われる母親は少なくありません。

大切に育てた子どもが親元を離れていくのは、「嬉しいハズなのになぜか切ない」「応援したいのに引き止めたい」、そんな微妙な気持ちになります。

生意気ざかりで口応えばかりだった子。

世話が焼けて心配の種の尽きなかった子、そんな子どもの世話に追われていた頃には、多くの親が「早く自立してくれないかなぁ。自分の時間がほしいョ~」と願っていたかもしれません。

しかし、本当に親元から離れてしまうと、心にポッカリ穴が空いたような感覚を覚えるものです。

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このように、子どもの自立後の喪失感から、親の心が不安定になることがあります。これを「空の巣症候群」といいます。

 

ひな鳥の巣立ち後の「空の巣」にたとえられた心の状態です。

「空の巣症候群」は、自分のことを後回しにしてでも家族の為に尽くす「よい母親」タイプの人。子育てに熱心に専念してきた人ほど注意が必要です。

 

仕事熱心なサラリーマンが、定年後、急に燃え尽き症候群とも言われる喪失感を抱えるように、「子育て一筋」で頑張ってきた母親も、子どもの巣立ち後に同じような心境になることがあります。

家庭以外の「生きがい」を持っているなら、その喪失感を薄めることもできるでしょう。

ですが、生きがいづくりは、一朝一夕にできるものではありません。

仕事一筋だったサラリーマンが、定年後の趣味や活動を見つけるのに苦労をしているように、生きがいは、人生の転機を迎える前から育てていないと、なかなか自分のものにならないのです。

また、「空の巣症候群」になりやすいのは、子沢山の母親ばかりではありません。

大事に育てた「一粒種の子」が手元から離れたときの喪失感もまた、非常に苦しいと推測します。。

とくに、夫との夫婦関係がよくないと、心のよりどころを子どもに求めて、「小さな親友」のようにしてしまう母親もいます。

さらに娘の場合は、女性同士で感情移入や共感がしやすいため、精神的な距離が近づきやすいのです。

このように、まるで双子のように仲良く、いつも一緒に居る母と娘を「一卵性母子」といいます。

しかし・・・「一卵性母子」の娘にも、巣立ちの機会はやがて訪れます。

「親」の字は「木の上に立って見る」と書くように、少し離れたところで子どもを見守る。

 

これが親の役割だと言われます。

子どもは巣立っても、古巣を捨てたわけではありません。

外の世界に出れば、道に迷ったり傷ついたりもします。

そのときに、道案内を求めたり、傷ついた羽根を癒せる場所が、「古巣」なのです。

そして、自分の巣づくりに必要なことを学べるのは、古巣に親がいてこそなのです。

子どもが巣立てば、髪を振り乱して子どもの世話をする忙しさからは、卒業できます。

しかし、その代わりに、巣立ち後には「新しい役割」ができます。

子どもと大人の会話ができる、心のゆとりを持ち、子どもが迷い傷ついたときに、いつでも立ち寄れる「古巣」を大切に守ることです。

 

そして、巣立ちを応援できるように、親も自立性を持って生きていくことです。

子どもが巣立った後にこそ発揮できる、親の仕事が待っています。

気持ちを「新しい役割」に切り替えて、これからもずっと子どもを見守っていきましょう。