インターネット

ネットサーフィンゲームに夢中で、今日もするべきことがまったくできなかった……。それは、もしかしたらインターネット依存症かもしれません。インターネットは私たちの社会を大きく変えたテクノロジーと言えるでしょう。現代では、多くの人が一日のかなりの時間をインターネットに費やしていると思います。

もちろん仕事上必要な方も少なくないでしょうが、

特に必要もなく多大な時間をネットネットゲームに費やしているヘビーユーザーは、依存症の状態に陥っていないか、気をつける必要があります。

インターネットが普及して20年近く経過しましたが、アルコールやギャンブルなどへの依存症と同様、ネットユーザーの一部に深刻な問題が生じていることには、すでに多くの方が気付かれていると思います。最近、

インターネットゲーム障害」という病名が新しく加えられたようです。

インターネットゲーム障害」という病名にもなった「ゲーム」はネット依存になる大きな原因の一つですが、過度のオンラインでの衝動買いや性的な内容の閲覧なども、インターネット依存症に含まれます。

インターネット依存症

の具体的な症状は以下の通りです。

・いつもインターネットの事が頭を占めている
・最初に決めた以上の時間をどうしても費やしてしまう
・インターネットにつながっていないと気分が不安定になりやすい
・インターネットが冴えない気分を晴らす手段になっている
・インターネットに依存している実際の状況を周囲に隠している
・インターネットを利用する時間が長すぎるため、生活の大事な部分に深刻な支障が生じているインターネットに依存すると、アルコールなど薬物に依存した場合と類似の変化が脳内に現われるという研究報告が数年前にありました。

14歳から21歳までの35人の男女に対してインターネット使用の状況を調査した結果、約半数の17名がインターネット依存症に該当しました。

この17名の脳を画像診断で調べたところ、ネット依存がみられない集団に比べ、統計学的に有意に、脳内の眼窩前頭皮質と呼ばれる領域の「白質」に異常が認められたとのことです。

白質」とは簡単に言えば、脳内の神経細胞から神経細胞へ情報が伝達していく通り道のこと。

インターネット依存症のグループで異常が見られた領域は感情の生成や意思決定、認知の制御などに関連する領域です。この異常はアルコール依存症などでも見られることが知られています。

この白質の変異はネット依存状態の結果なのか、それとも逆に、元々白質に変異があった人がインターネット依存症になりやすいのかという点に関しては、まだ明らかになっていません。また、

オンラインゲーム(ネットゲーム、ソーシャルゲームなど)に高額課金をしてしまい大きな問題を抱えてしまう人もいるようです。

ゲームへの課金経験がある人は少なくないようですが、何度、もう止めようと思っても課金を止められず、経済的に苦しい状態になっている人の中には

ギャンブル依存」に近い状態の人もいるのではと思います。

ギャンブル特有の心理状態には、脳内の神経伝達物質が関係しています。人はストレスを感じると、ストレスの元となる何らかの危険な状況に備えるために、脳内に「ノルアドレナリン」が分泌されます。

そして同時に、リスクを取りたいという気分も生じます。ギャンブルをしてスリルや快感を感じている時には、「ドーパミン」という脳内物質が分泌されています。




このドーパミンは、

おいしい食事をしたり、パートナーと楽しく過ごしている時にも分泌されるものです。

オンラインゲームに熱烈に恋をしているかのように熱中してしまう場合、こうした脳内物質が影響した快感により、依存症の状態になっている可能性があります。

インターネット依存症は大部分の方は無縁でしょうが、米国の統計によると、1000人中3~7人が該当するようです。

繰り返しますが、ネットのヘビーユーザーの方は注意を払っていただきたいです。

もしインターネット依存症になってしまった場合、解決する手段はただ1つ。

それは依存症一般に共通しますが、依存の原因に2度と手を出さないことです。

依存症の本質は、その原因に対するコントロールが自分の力ではほぼ不可能になっていることにあります。

それは決して本人の意志の問題ではなく、上記の研究報告も示唆していますが、脳機能に何らかの変容が生じた結果、その原因に接することで、それに対するコントロールを失ってしまうのです。

仕事でもプライベートでも、ネットをまったく利用しない生活を送るのは現実的に難しい時代ですが、依存症の状態になってしまうと、自力での解決は非常に難しくなります。

自分自身や家族がネットに夢中になるあまり、現実の生活に支障が出ていることに気付かれた場合、精神科(神経科)を受診され、専門家の力を借りるべきであることを、皆さまどうか頭に置いておいてください。